03-10_SEO計測と改善
出典: 制作部署マニュアル SEO計測と改善(自動ミラー・正本は /Users/oogushiyuuki/manual-terasu)
SEOは「計測→改善」の繰り返しが本質
公開して終わりじゃない。データを見て、仮説を立て、改善し続ける運用がSEOの本体。
計測なきSEOは「目隠しで矢を投げる」状態
必須の2大ツール
1. Google Search Console(GSC)
検索エンジン側のデータ:
- どんなキーワードで表示・クリックされたか
- 何位に出てるか
- インデックス状況
- モバイル・Core Web Vitals
→ SEO担当の必須ツール。
2. Google Analytics 4(GA4)
サイト訪問後のデータ:
- 何人来たか
- どこから来たか
- どのページを見たか
- 何をしたか(CV)
→ マーケ全般の必須ツール。
Google Search Console の使い方
基本画面の見方
概要ページ
- 直近3ヶ月の表示回数・クリック数・CTR・平均順位
主要レポート
1. 「検索パフォーマンス」レポート
最重要レポート。ここを毎週見る。
| 指標 | 内容 |
|---|---|
| インプレッション | 検索結果に表示された回数 |
| クリック数 | 実際にクリックされた回数 |
| CTR | クリック数 ÷ インプレッション(%) |
| 平均掲載順位 | 平均何位に出てたか |
見るべき切り口
クエリ別
- 「どんなキーワードで来てるか」
- 想定外のキーワードで流入してたら→そのキーワードの記事を作る
ページ別
- 「どのページが流入を稼いでるか」
- 上位ページ:成功要因を他ページにも適用
- 下位ページ:改善余地
国別・デバイス別
- モバイル比率
- 海外流入
期間比較
- 前月比 / 前年比
- 順位変動を時系列で
2. 「カバレッジ」レポート
インデックス状況を確認:
- 有効:インデックス済み
- 警告:問題あり
- エラー:インデックスされてない(要対応)
- 除外:意図的にインデックスしてない(noindex等)
3. 「Core Web Vitals」レポート
実ユーザーデータでの速度評価:
- 良好 / 改善が必要 / 不良
→ 「改善が必要」「不良」のページを優先的に最適化。
4. 「モバイルユーザビリティ」レポート
モバイルでの問題:
- タップ範囲が近すぎ
- コンテンツが画面幅を超える
- フォントが小さすぎ
→ 全部「問題なし」が必須。
5. 「拡張」レポート
構造化データのエラー監視:
- パンくず・FAQ・Article・LocalBusiness等のエラー
6. 「サイトマップ」
- sitemap.xml の送信状況
- 検出されたURL数
- インデックス済み数
Google Analytics 4 の使い方
GA4 の主要レポート
1. リアルタイム
今この瞬間のサイト訪問者。デプロイ直後の動作確認等で。
2. ユーザー獲得
どこから来たか:
- Organic Search(自然検索)
- Direct(直接URL入力・ブクマ)
- Referral(他サイトからのリンク)
- Social(SNS)
- Email
- Paid Search(広告)
→ Organic Search の比率と件数が SEO 成果の核心指標。
3. エンゲージメント
- セッション数
- 平均エンゲージメント時間(滞在時間)
- エンゲージメント率(ページ閲覧して操作した率)
4. ページとスクリーン
どのページが見られてるかランキング:
- ページビュー数
- ユニークユーザー数
- 平均エンゲージメント時間
→ 人気ページの傾向を把握。
5. コンバージョン
- 設定したコンバージョンイベント
- 経路・属性別
GA4 で見るべき主要指標
マクロKPI
| 指標 | 良いライン |
|---|---|
| 月間ユーザー数 | 業種・規模による |
| 月間Organic流入数 | 月次右肩上がり |
| エンゲージメント率 | 50%以上 |
| 平均エンゲージメント時間 | 1分以上 |
| CV数 | 月次UP |
| CVR | 業種による(1-5%) |
ミクロKPI
| 指標 | 確認 |
|---|---|
| 直帰率 | 40-60%が標準 |
| ページ/セッション | 1.5-3 |
| 新規 vs リピーター | バランス |
| デバイス別CVR | スマホとPCの差 |
GA4 でのコンバージョン設定
コンバージョンの例
- お問い合わせフォーム送信
- 資料DLボタンクリック
- 電話番号タップ
- 特定ページ閲覧(料金ページ等)
- メルマガ登録
設定方法
- GA4 管理画面 → 「イベント」
- 既存イベントを「コンバージョンとしてマーク」
- または新規イベント作成(GTM・コード埋込)
推奨イベント
generate_lead:見込み顧客発生sign_up:会員登録purchase:購入view_item:商品閲覧add_to_cart:カート追加
改善サイクル(PDCA)
Plan(計画)
- 月次目標設定
- 強化キーワード選定
- リライト対象記事リスト化
Do(実行)
- 新記事公開
- 既存記事リライト
- 内部リンク追加
- 構造化データ追加
Check(確認)
- 月次でGSC・GA4チェック
- 仮説と実績の比較
- 競合の動向確認
Action(改善)
- うまくいった施策を横展開
- 失敗した施策の原因分析
- 翌月の計画修正
→ 月次レビュー会議を定例化するのがおすすめ。
リライト戦略
リライトすべき記事の見つけ方
GSC で抽出
- 順位11-30位:あと一押しで1ページ目
- CTR低い:title 改善余地
- インプレッション減少傾向:競合に追い越されてる
優先順位
- インプレッション多い × CTR低い → title改善
- 順位11-20位 → 内容充実・内部リンク追加
- 順位30-50位 → 大幅リライト or 新記事化
リライトの内容
- 最新情報への更新
- 競合に勝つ独自情報追加
- 構成見直し
- title・description 改善
- 画像・図解追加
- 内部リンク追加
- FAQ セクション追加
リライト後
- Search Console → URL検査 → インデックス登録リクエスト
- 2-4週間で順位変動確認
検索順位の定点観測
ツール
| ツール | 料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| GRC | ¥500〜/月 | 日本製・最安・人気 |
| Ahrefs | $129〜/月 | 全機能網羅 |
| Semrush | $139〜/月 | 全機能網羅 |
| [Search Console] | 無料 | 公式・実データ |
モニタリング項目
- 主要KW 50-100個の日次順位
- 競合5社の順位
- 順位変動アラート
Search Console との違い
- GSC:「平均順位」(複数の検索結果を平均)
- 順位計測ツール:特定地点・特定デバイスでの順位(より正確)
→ 両方使うのが理想。
競合分析の継続
Ahrefs / Semrush の「Content Gap」機能
- 競合3-5社のドメイン投入
- 競合が獲得してて自社が取れてないキーワード
- 自社が対策すべき優先キーワードリスト
競合の変化を察知
- 新しい記事を公開した
- 順位が急上昇/急下落した
- 新しい被リンクを獲得した
- リブランディング・サイトリニューアル
→ 月次で競合動向をチェック。
ヒートマップ・行動分析
主要ツール
| ツール | 料金 | 特徴 |
|---|---|---|
| Microsoft Clarity | 完全無料 | ヒートマップ・セッション録画 |
| Hotjar | $39〜/月 | 業界標準 |
| Mouseflow | $39〜/月 | 機能豊富 |
| Ptengine | 無料〜 | 日本製 |
見るべきポイント
- クリックヒートマップ:どこがクリックされてるか
- スクロールヒートマップ:どこまで読まれてるか
- セッション録画:実際のユーザー動作を動画で
→ 数字(GA4)だけじゃ分からない「なぜ」が見える。
A/B テスト
何をテストするか
- title・descriptionの文言
- CTA ボタンの色・文言
- ヒーローのキャッチコピー
- フォームの項目数
ツール
- Google Optimize ← 終了済
- VWO
- Optimizely
- [Microsoft Clarity](A/Bテスト機能あり)
→ 大規模なら有料、小規模ならClarityや手動テスト。
アルゴリズム変動への対応
順位が急落した時
ステップ1:原因切り分け
- 自サイトのみ? 業界全体?
- 特定キーワードのみ? 全体?
ステップ2:参考情報
- SISTRIX:大規模変動の傾向
- namaz.jp:日本のSEO変動度
- Search Engine Land / Search Engine Roundtable:海外ニュース
ステップ3:対応
- コアアップデートの場合:3-4週間様子見 → 必要ならコンテンツ改善
- ペナルティの場合:Search Console 通知確認 → 違反箇所修正 → 再審査
- 競合に抜かれた場合:競合分析 → コンテンツ強化
ステップ4:絶対やってはいけないこと
- パニックでサイト構造を大幅変更
- 短期間で大量の被リンクを付ける
- 全記事を一気にリライト
→ 3-4週間様子見してから判断。短期変動は普通。
KPI ダッシュボードの作成
Looker Studio(旧Data Studio)で自動レポート
GSC + GA4 + 他データを統合した月次レポートを自動生成。
含めるべき指標
- 月次オーガニック流入数(前月比・前年比)
- 主要KW順位推移
- インプレッション・クリック数
- CV数・CVR
- 人気ページTOP10
- デバイス別流入
- 改善実施内容
- 次月の計画
→ クライアントへの月次レポート提出に超便利。
月次レビューの実施
月初に必ず確認
1. 全体指標
- 流入数の前月比
- CV数の前月比
- 順位上がったKW / 下がったKW
2. 個別ページ分析
- 流入急増したページの要因
- 流入急減したページの原因
3. 新規記事の成果
- 公開した記事の順位推移
- インデックス状況
4. リライト記事の成果
- リライト前後の順位変化
5. 競合動向
- 競合の新規記事
- 競合の順位変動
6. 来月の計画
- 強化キーワード
- 公開予定記事
- リライト対象
→ 30分-1時間で完結するように簡素化。続けることが大事。
異常検知
「これおかしい」と思ったら確認
| 症状 | 確認 |
|---|---|
| 流入が急減 | アナリティクスタグ剥がれ・インデックス削除・ペナルティ・コアアップデート |
| インプレッション減 | 順位下落・コアアップデート影響 |
| CTR急減 | 検索結果に強い競合・広告増 |
| 直帰率激高 | 検索意図ミスマッチ・速度低下 |
| 順位「圏外」 | ペナルティ・noindex事故・大幅リライト |
→ 月次定点 + 異常時の即時調査。
SEO KPI 設計
段階別目標
Phase 1:立ち上げ期(〜3ヶ月)
- インプレッション:月1万PV
- クリック数:月100
- 平均順位:30-50位
- インデックス:100%
Phase 2:成長期(3-6ヶ月)
- インプレッション:月10万PV
- クリック数:月1,000
- 平均順位:10-30位
- 主要KW:3ページ目入り
Phase 3:成熟期(6-12ヶ月)
- インプレッション:月50万PV
- クリック数:月5,000-10,000
- 平均順位:10位以内
- 主要KW:1ページ目入り
- CV:月10-30件
Phase 4:拡張期(1年〜)
- インプレッション:月100万PV+
- 主要KWで1-3位
- CV:月50件+
- 指名検索急増
SEO 計測・改善 チェックリスト
初期設定
- [ ] Google Search Console 登録
- [ ] sitemap.xml 送信
- [ ] Google Analytics 4 設置
- [ ] コンバージョン設定
- [ ] Microsoft Clarity 設置(無料・推奨)
- [ ] 順位計測ツール導入
日次/週次
- [ ] GSC で異常チェック(5分)
- [ ] 主要KW順位確認
月次
- [ ] 全体指標前月比チェック
- [ ] 個別ページ分析
- [ ] 競合動向確認
- [ ] リライト対象決定
- [ ] 来月の計画策定
- [ ] レポート作成・クライアント送付
四半期
- [ ] サイト全体監査(Lighthouse・Screaming Frog)
- [ ] コンテンツリライト一気実行
- [ ] 競合の被リンク分析
- [ ] KPI見直し
計測・改善 NG
| NG | 結果 |
|---|---|
| GSC・GA4 を設置しただけで見ない | 改善できない |
| 短期変動でパニック | 焦った対応が悪化招く |
| アクセス数だけ見てCVを見ない | 流入はあるけど売上ゼロ |
| 競合と比較しない | 自社だけで満足 |
| リライトしない | 古い情報・順位下落 |
| 設定タグの動作確認しない | 計測タグ剥がれて気づかない |
参考:SEO 分析の良ブログ
| サイト | 学べる点 |
|---|---|
| Backlinko | SEO分析の教科書 |
| Ahrefs Blog | データドリブンSEO |
| Semrush Blog | ツール活用Tips |
| Search Engine Land | 業界ニュース |
| 海外SEO情報ブログ | 鈴木謙一さんの解説 |
SEO は「分析・改善・継続」のサイクル。データを見ない SEO は存在しない。
月次30分のレビューを6ヶ月続ければ、サイトは確実に成長する。